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中小企業が抱える健康経営の課題とは?メリットや取り組み事例・健康経営優良法人の認定要件を解説


中小企業が抱える健康経営の課題

中小企業が健康経営に取り組む際に抱える問題点とは、取り組みへのノウハウが不足しているだけではありません。

健康経営を推進するために必要な人材と予算を捻出するのが困難で、取り組みに消極的にならざるを得ない問題を抱えるケースも多いでしょう。

だからこそ、中小企業が健康経営に取り組む際は、積極的に専門家の力を借りたり、国や自治体の助成金の積極的な活用が、より負担が少なく効果的な健康経営につながっていきます。

中小企業の健康経営における成功事例や健康経営優良法人の認定要件を参考にし、健康課題が解決できる施策を積極的に展開していきましょう。



中小企業が抱える健康経営の課題


2023年度の株式会社帝国データバンクによると、健康経営に取り組んでいる企業は56.9%であり、残りの40%以上は未実施であると判明しました。

中小企業が健康経営の取り組みを検討する際に、現状では物理的にいくつか解決困難な問題点があり、取り組みに二の足を踏んでいるケースが考えられます。


<健康経営に踏み切れない中小企業が抱える主な課題>

  • 健康経営に関する情報が不足している

  • 健康経営を推進できる人材が足りない

  • 健康経営に取り組む予算が足りない


参照:健康経営への取り組みに対する企業の意識調/帝国データバンク


【問題点1】健康経営に関する情報が不足している

健康経営に前向きになれない大きな理由として、情報不足からの「効果的な取り組み方法が不明」「費用対効果が計算できない」といった社内の反対の声が挙げられます。

また、実施手順や指標がわからないため、計画に踏み出せない中小企業が多いのです。

情報不足を解消するには、健康経営を実施している企業を参考に情報収集をおこなったり、コンサルティング会社の力を借りる、など積極的な対策が必要になってくるでしょう。


【問題点2】健康経営を推進できる人材が足りない

中小企業の場合、採用・労務・人材育成の業務を担う人事部や総務部に、健康経営推進業務に人員を割く余裕がなく、健康経営が推進できないケースがあります。

また従業員が常時50人未満の中小企業の場合、産業医の選任義務がありません。健康経営は何から取り組めば正しく効果を発揮しているかなど相談できる専門家が身近にいないため、力が借りれず、健康経営の取り掛かりにより消極的になってしまいがちです。


【問題点3】健康経営に取り組む予算が足りない

健康経営推進のためには、設備投資をしたり、イベントを開催するなどの施策が多く見られます。しかし、その施策には当然費用が発生します。

中小企業の場合、経営状況によってはどうしても予算が組めず、施策のための企画が進まないケースがあるのです。

また、費用対効果がすぐには発揮されないため、短期的な利益を見込めない健康経営の導入を見送る場合も十分に考えられるでしょう。



中小企業にこそ、健康経営が必要な理由とは。


中小企業にこそ健康経営が必要な理由は、労働できる人材が限られている、または不足している慢性的な問題が、健康経営の導入により解決できる可能性が大きいためです。


従業員の健康問題が大きい範囲に影響する

例えば、従業員が数十人規模の中小企業で人材が不足すると、少ない人数で会社を経営しなければならず、1人あたりの労働負荷が増加します。

残業時間や休日出勤の機会が増えていき…やがて負担が重くなった従業員は、健康管理が難しくなる、または健康に影響が出る可能性が大きくなっていくでしょう。

中小企業の場合、たった1人退職するだけで1つの部署に影響が及び、経営状況が傾く可能性があるのです。

対照的に、従業員が数千人規模の大企業では、1人が退職しても、人的リソースに余裕があるため、影響範囲は限定されます。


健康経営で得られるメリットは中小企業のほうが体感的に大きい

健康経営の取り組みにより目指す先は、従業員の健康状態を向上させるのと比例して、社員一人ひとりの生産性を向上させていくための取り組みです。

生産性が向上すると、企業の売上・利益の向上が期待でき、従業員・企業の双方にメリットが期待できるでしょう。

中小企業こそ、健康経営に効率よく、真摯に取り組んだ際のメリットがより大きく実感できるはずなのです。


関連記事:健康経営とは?メリット・デメリット・取り組み方や認定制度・健康経営の事例をわかりやすく解説



中小企業が健康経営のメリットを活かせる取り組み方のポイント


人材不足や予算不足から、健康経営を推進するためのマンパワーや予算が確保できない…中小企業が健康経営に取り組む際に直面する問題を解決するには、どのような方法があるのでしょうか。


<中小企業が健康経営に取り組む際に導入を検討すべき解決策>

  • 専門家からアドバイスを受ける

  • 助成金を活用する

  • 社内外で情報発信を継続する


<解決策1>専門家からアドバイスを受ける

健康経営に関するノウハウがなく、何から取り組んでいいか分からず二の足を踏む中小企業は、まず専門家からアドバイスをもらいましょう。たとえば、健康アドバイザーの場合、従業員の健康状態や生活習慣をリサーチしたうえで、具体的な改善策を提案してくれます。

専門家に依頼するには費用がかかりますが、有効活用すれば自社の従業員が抱えている課題に対して、客観的かつ的確な解決策が見つかりやすくなるでしょう。

また、できるだけ費用をかけたくない場合や、内部でノウハウを蓄積したい場合には、外部委託ではなく社内の従業員に健康経営アドバイザーの資格保有を促し、健康経営の専門家を作っていくアイデアもあります。


<解決策2>助成金・補助金を活用する

健康経営に取り組んでいく上で、予算や費用の問題で推進が難しい場合は、健康経営の施策を行う際に利用できる助成金・補助金の活用を検討、申請しましょう。

現在、健康経営は国が積極的に推進しているため、さまざまな助成金が存在します。助成金の多くは厚生労働省が、補助金の多くは経済産業省が管轄しています。

助成金は要件を満たしていること、所定の様式に従って申請を行うことが必要ですが、要件を満たした事業者には原則給付されます。

一方、補助金は採択件数や金額が予め決まっているものが多いため、申請したからといって必ずしも受給できるわけではありません。

一か月程度の公募期間を設け、この期間内に所定の書類を揃え、提出書類でその妥当性や必要性をアピールして申請する必要があります。


令和6年度「健康経営制度運営事業」に係る補助事業者募集要/経済産業省


<解決策3>社内外で情報発信を継続する

健康経営に取り組む際は、常に社内外へアピールしていきましょう。

とくに、社員へ取り組みのアピールをしっかりして、健康経営のメリットを一人ひとりの理解が進んでいけば、施策が浸透しやすくなり、健康経営がスムーズに進みやすくなっていくでしょう。

いっぽう社外へアピールすると、人材採用時に求職者が増えたり、健康経営優良法人認定を申請する際に有利に働くメリットも期待できます。顧客や投資家の信頼獲得にもつながっていく可能性も模索できるはずです。



参考になる中小企業の健康経営取り組み事例


中小企業の健康経営の取り組み事例として以下3つをピックアップしました。

健康課題の見つけ方や施策の展開の仕方、得られた成果などを参考に、自社の健康経営へ活用してみてください。


<参考にしたい中小企業の健康経営取り組み事例>

  • 【ダイヤ工業株式会社】ワークライフバランスが向上して人材採用を強化

  • 【株式会社美警】入職者から高評価を受けて従業員の満足度が向上

  • 【日美商事株式会社】インフルエンザの予防接種率が10%向上


【ダイヤ工業株式会社】ワークライフバランスが向上して人材採用を強化

ダイヤ工業株式会社では、定時で帰宅できている従業員がいる一方で、残業時間が発生している点が問題視されていました。

そこで部署・個人ごとの残業時間を調査した結果、特定の従業員に業務が偏っている問題が発覚。

毎月の残業時間を集計・分析し、各部門長が把握した上で各部署ごとに意識改革を促しました。また、メンタルヘルス研修を実施し、従業員にかかる負荷を可視化できるように取り組んでいきました。

結果、残業時間が削減でき、ワークライフバランスが向上。健康経営優良法人の認定をアピールし、就活生への強い訴求点になりました。

残業時間が減らない原因が、特定の従業員に業務が偏っている点であることを分析できたのが成功要因といえます。


【株式会社美警】入職者から高評価を受けて従業員の満足度が向上

株式会社美警では、スタッフの食生活が炭水化物中心になっており、健康状態に支障が出る問題を考え、解決策を模索し始めました。

そこで、定期検診の結果をもとに、糖質・血圧の異常値や日々の睡眠時間、食事量を細かく記した個人カルテを作成。

スタッフ自身が健康問題に気づき、意識改革できる仕組みを作りました。結果、6人の従業員が12〜28kgの減量に成功し、健康管理を積極的におこなうようになりました。

入職者からは高評価を受け、従業員の満足度が向上する結果となっています。

会社が強制するのではなく、従業員自らが行動するようにサポートできた点が成功要因といえます。


【日美商事株式会社】インフルエンザの予防接種率が10%向上

日美商事株式会社は、従業員が病気で入院するケースが発生したため、健康意識を高めるために健康経営の取り組みをおこなうことになりました。

健康経営の取り組みとしてインフルエンザの予防接種の費用を全額会社負担にし、接種率の向上を計画。全従業員に情報が届くよう、PR活動を積極的におこないました。

結果、2021年度のインフルエンザ接種率65%から2022年度の接種率が75%に改善し、従業員の健康意識を高めることに成功しました。

従業員の費用負担を全額会社負担にした点が成功要因といえます。



中小企業における健康経営優良法人認定のメリット


健康経営優良法人制度は、経済産業省が企業の健康経営の推進を促進するために創設された制度です。

健康経営優良法人における大規模法人部門の上位500をホワイト500、中小規模法人部門の上位500をブライト500と呼んでいます。


中小企業における健康経営優良法人認定のメリットは、おもに以下4点です。


  • 企業イメージが向上する

  • 人材採用が強化できる

  • 生産性が向上する

  • 自治体や金融機関のインセンティブが受けられる


とくに中小企業の場合、人材確保の面が問題視されているため、採用面が強化され、求職者が増える点は大きなメリットといえます。



健康経営優良法人(中小規模法人部門)に認定されるためには


中小企業が健康経営優良法人に認定されると、企業イメージが向上し、企業の人材確保が強化できます。また、従業員の生産性が向上するため、企業の売上・利益アップが期待できます。

健康経営度調査は以下5つのフレームワークにもとづいて実施されます。


  • 経営理念・方針

  • 組織体制

  • 制度・施策実行

  • 評価・改善

  • 法令順守・リスクマネジメント



上記の観点を加味した健康経営に取り組めているかが、認定されるためのポイントになります。専門家にもアドバイスをもらいながら、積極的に健康経営に取り組んでいきましょう。


関連記事:健康経営優良法人になっても意味はない?メリット・デメリットと認定基準の取り方をしっかり解説


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